創業1921年の古川の歴史
大正
大正10年
創業
創業者である古川孫作(まごさく)は明治29年3月31日 奈良市古市町で誕生。
明治39年8月31日、10歳の幼さで京染呉服問屋 宮井伝兵衛商店(風呂敷で有名な宮井(株)のご親戚)に入店。
丁稚奉公を始めます。大正9年12月31日宮井伝兵衛商店より別家。
翌年、大正10年1月2日に古川孫作商店を創業いたしました。
この色紙は、大正10年、創業者古川 孫作が独立創業させて頂きますにあたり、当時染織図案家の第一人者として名声の高かった故下村玉廣 先生より、創業祝として頂戴いたしました。
「ひよこがすくすくと親鳥になる様に」との先生の温かいお心がみちあふれ、古川にとって最も思い出深く大切な品の1つでございます。
昭和初期
昭和6年
友禅工場を新築
昭和六年五月、自家友禅工場を山の内の地に新築しました。
自分で責任の持てる製品作りを目指すと共に、創意工夫をこらし、色々な試みを実践する事…それは永年の夢の実現でありました。その後、様々な試みを戦争による企業整備まで約十年間続けることが出来たのです。
板場全景 従来、一型は二尺だったものを一型二尺一寸五分(型紙を限度いっぱいに使用して)のものを使い、ふた型送り四尺三寸の柄の着尺を製造致しました。
当時の人の身丈に合った寸法として常々考えていたことを実践したものです。
その他、初めて広巾の友禅を製作した為、板も⻑尺、広巾のものを用いる必要があり、それに応じた作業場をつくりました。
染料はすべてドイツからの輸入品を使用しました。
昭和7年
祇園八坂倶楽部にて展示会開催
昭和十七年統合以来実質的に商売ができなくなり、戦後の混乱期を経て、漸く昭和二十四年頃より、ぽつぽつと染出し販売を始めてまいりました。
昭和二十六年には平和条約も調印される気運となり、再開第一回の展示会を開くこととなりました。
もとより店舗内でのささやかな催しではありましたが、再びご副業に携わることが出来る喜びがありました。
昭和後期
昭和26年
戦後初の展示会開催
昭和十七年統合以来実質的に商売ができなくなり、戦後の混乱期を経て、漸く昭和二十四年頃より、ぽつぽつと染出し販売を始めてまいりました。
昭和二十六年には平和条約も調印される気運となり、再開第一回の展示会を開くこととなりました。
もとより店舗内でのささやかな催しではありましたが、再びご副業に携わることが出来る喜びがありました。
昭和30年代
友禅技術を後世に残す為、友禅の掛軸を制作
戦後、いずれは友禅の技術は衰退していくと考えた、創業者古川孫作は主力協力工場に京名所などを画題にした手描友禅の作成を依頼。
軸装して保存することで友禅の技術を後世に伝える試みをしました。
現在も当社に保管しており、祇園祭や展示会などに展示しております。